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p174 宇田雄一「古典物理学」
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【SEOテキスト】宇田雄一「古典物理学」2-2-3質点の同一性,これから、各理論の座標系が一対一写像になっているかどうかを論じる。この問題に対する答えを論理的に決めることは出来ない。ここでは質点の同一性の観点からこの問題を論じ、§3-1-9では相対性の観点からこの問題を論じることにする。したがって、ここでとりあえず座標系が一対一写像だとしておくものについても、§3-1-9で考え直す。まず、T1(P;Q1,・・・,Qn;Z;S,U,I,J)とT2(P1;E;S,U,I,J)とT4(P1;S,U,I,J)とT5(P1;S,U,I,J)においては、座標系Mは一対一写像だ。これに対して、n≧2の場合には、T2(P1,・・・,Pn;E;S,U,I,J)とT4(P1,・・・,Pn;S,U,I,J)とT5(P1,・・・,Pn;S,U,I,J)においてMが一対一写像であるかどうかは、P1,・・・,Pnの中に質量,電荷を始め、あらゆる特徴の等しい質点が含まれているかどうかにかかっている。もし、P1,・・・,Pnがすべて異なるならば、Mは一対一写像だ。しかし、もしP1,・・・,Pnの中に全く等しい質点が一組でもあれば、Mは一対一写像ではない。例えば、j,k∈{1,・・・,n}and j≠k and Pj=Pkという場合には、∀f,g∈F2,n;[【1】and【2】]⇒【3】,【1】f(N1,j)=g(N1,k)and f(N1,k)=g(N1,j)【2】∀l∈{1,・・・,n}-{j,k};f(N1,l)=g(N1,l)【3】h2(P1,・・・,Pn;f;S)=h2(P1,・・・,Pn;g;S)という命題が成り立つ。f≠gでも良いから、Mは一対一写像ではないことになる。例え二つの質点のあらゆる特徴が等しくても、あくまでそれらは別の質点なのだと主張する人がいるかもしれない。その人はP1,・・・,Pnの中に等しい質点があってもT2(n≧2)とT4(n≧2)とT5(n≧2)においてMは一対一写像だと言うだろう。しかし、この考えは誤りだ。それをこれから説明する。
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