古典物理学

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「古典物理学」は、論理実証主義文法主義の哲学書です。物理学の教科書ではありません。概要は当ページ下端へ。著者は宇田雄一




表紙−1− 

まえがき−3− 

目次−23−


第一章 予備知識

     §1−1 論理と集合
          1−1−1 文字式−26−
          1−1−2 命題と論理演算−30−
          1−1−3 集合−35−

     §1−2 写像
          1−2−1 対応と写像−38−
          1−2−2 関数−41−
          1−2−3 方程式−48−

     §1−3 極限、微分、積分−50−

     §1−4 デルタ関数−55−

     §1−5 群論と抽象数学−63−

     §1−6 物理学−69−


第二章 マッハ模型

     §2−1 マッハ模型
          2-1-1 マッハ模型の定義−78−
          2-1-2 物理理論の具体例−83−
          2-1-3 運動方程式の解−106−
          2-1-4 重ね合わせの定理−125−
          2-1-5 初期条件と解の一意性−132−
          2-1-6 因果律−138−
          2-1-7 繰り込み−148−
          2-1-A 数学用語の定義−153−

     §2−2 局所場理論
          2-2-1 局所場理論の定義−157−
          2-2-2 場形式の理論の具体例−162−
          2-2-3 質点の同一性−174−
          2-2-4 因果律−181−
          2-2-A 数学用語の定義−184−

     §2−3 対称性
          2-3-1 対称性についての定義−186−
          2-3-2 対称性の具体例−191−
          2-3-3 逐次静止系−209−
          2-3-A 数学用語の定義−214−

     §2−4 進化論
          2-4-1 進化のシナリオ−221−
          2-4-2 進化の具体例−225−

     §2−5 統一
          2-5-1 統一の定義−232−
          2-5-2 統一の具体例−240−
          2-5-3 物理理論の理想像−243−


第三章 一般相対性理論

     §3−1 マッハ模型としての一般相対性理論
          3-1-1 一般相対性理論とは−248−
          3-1-2 運動方程式の解−259−
          3-1-3 重ね合わせの定理−261−
          3-1-4 初期条件と解の一意性−264−
          3-1-5 因果律−266−
          3-1-6 繰り込み−268−
          3-1-7 対称性−269−
          3-1-8 局所ローレンツ系−274−
          3-1-9 相対性原理−277−
          3-1-10 統一 −284−
          3-1-A 数学用語の定義−286−

     §3−2 時空の幾何学
          3-2-1 幾何学語で一般相対性理論を書く−293−
          3-2-2 時空の位相幾何学(トポロジー)−300−


第四章 論理実証主義

     §4−1 論理実証主義と古典物理学−306−

     §4−2 基礎未定義語を増やす事と減らす事−317−

     §4−3 物理論理学−325−

     §4−4 恣意・自明・経験の三要素−331−

     §4−5 立方格子系
          4-5-1 時計分子気体描像−334−
          4-5-2 日常語を使った立方格子系の定義−336−
          4-5-3 物理的立方格子系−346−
          4-5-4 物理的立方格子系どうしの関係−359−
          4-5-5 幾何学的立方格子系−365−
          4-5-6 正しい立方格子系−367−


語句索引

記号索引
ページ番号
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【概要】本書「古典物理学」は、私(宇田雄一)が1995年に執筆を開始し1999年に完成させた研究書で、その頃の私は、まだ 文法主義 を考え出していなかった。本書は、古典物理学の理論の文法に焦点を当てて論理実証主義の興味を追及した書だが、現在(2008年)私が提唱している拡大主義的な文法主義とは正反対の、縮小主義的な文法主義の書に成っている。本書で論理実証主義に対する興味が尽き果てた事が、私にとって、論理実証主義(縮小主義的な文法主義)から(拡大主義的な)文法主義への転換点と成った。また、文法主義で用いられる座標系概念を私が案出したのは本書においてだ。文法主義の方針の一つである精密主義は、本書において形成された。本書での考察の対象は、量子論的でないからという理由で現在では自然の厳密な記述ではないとされる、古典物理学の理論だ。しかし、本書は古典物理学の教科書ではない。エルンスト・マッハが 「マッハ力学」伏見譲訳講談社 で古典力学に対して取ったのと同じ態度を、私が古典物理学の基礎全体に対して取った結果出来上がったのが、本書だ。マッハが「マッハ力学」を著した時代(1883年)にはまだ古典物理学の全体が出来上がっていなかったので、私のやった事をマッハが成し遂げる事は出来なかった。「本書は教科書ではない」とは正に「マッハ力学」の「初版への序文」の冒頭で述べられている文句そのものである。マッハは、アインシュタインの一般相対性理論が完成した正にその年に、この世を去っている。私は、マッハがもしもっと長生きしていたならやったであろう事を、本書において成し遂げたのだ。マッハが成し遂げようとした事とは、彼流に言うと「物理学から形而上学的要素を排除する事」であったわけだが、これを私流に言うと「物理学理論は実験・観測によって確認し得る何事かについて少しでも言及しているのか否かを確かめる事」に成る。本書では、この問題をメイン・テーマの1つとして掲げる。ただし、私の議論の方がマッハのよりも遙かに徹底しており、本書に比べれば「マッハ力学」は単に着想を述べたものに過ぎない、とさえ言えるだろう。また、その目的を達成するために、古典物理学の理論をまるでコンピュータプログラムのような無味乾燥な文章として特定した事(古典物理学理論の標本化)は、それ自体が今後の研究のための有用な資料と成ろう。たとえば、将来、論理実証主義という名前のコンピュータプログラムが作られたならば、それに読み込ませて判定を委ねる個別理論は、本書におけるような形に標本化されていなくてはいけない。標本化された理論は、また、保存に適した形でもある。人類公認の物理学理論が量子論に更新された今でも古典物理学の理論の内容の保存が必要だ、という事に異を唱える人は居ないだろう。古典物理学に関する文献の人類の永久保存コレクションに、ぜひ本書も加えて頂きたい。もちろん、本書の、標本化された理論以外の部分(標本化された理論に対する評論部分)も、第一級の学術資料としての扱いを受けるべきもので、したがって保存に値する、と私は自負する。本書「古典物理学」を中性紙にプリントアウトして乾冷暗所に保管する事に御協力下さい。紙にプリントアウトできない人は、ハードディスク等に印刷用PDFを電子的に保管する事を検討して下さい。出来るだけ色々な地理アドレスの出来るだけ多くの人が出来るだけ多くのページを印刷して保管する事によって、この書籍「古典物理学」が将来消失して誰も読む事が出来なくなる危険性を、減らす事が出来ます。読むなら絶対にしろ、という事ではありません。したい人だけで構いません。ただし、サーバー負荷を軽減するために、短時間に大量の印刷用PDFを開く事は御遠慮下さい。

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