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p221 宇田雄一「古典物理学」
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【SEOテキスト】宇田雄一「古典物理学」2-4-1進化のシナリオ,まず、現実の歴史を一つの数√3に例えてみる。すると、自然界の中に法則を見つけ出すことは、√3を解に持つ方程式を見つけ出すことに例えられる。例えばx2+3=6という方程式は、x=√3を解に持つ。しかし、この方程式の解はそれだけではない。x=-√3もこの方程式の解だ。法則と実歴史とのこの食い違いは、「可能」という語を持ち込むことによって埋められる。可能という語を用いれば、方程式x2+3=6を満たすxによって可能な歴史が表され、√3によって表される歴史だけでなく、(-√3)によって表される歴史も可能であり、実歴史が√3であるのは単なる偶然なのだと言い表すことが出来る。このように可能という語を持ち込むことによって、実歴史を法則にまで拡張することが、進化の第1段階だ。次に、今までxによって表されていたものは自然全体の歴史ではなく、自然の可変的な部分の歴史であって、この他に3によって表される自然の固定的な部分の歴史があるのだという事に気付いたとしてみよう。さらにy=3でなくても、自然の固定的な部分の歴史がyならば、自然の可変的な部分の歴史xに対する法則は方程式x2+y=6によって表されるのだと考えるようになったとしてみる。これが進化の第2段階だ。進化の第1段階以後第2段階以前においては意識に上らず法則の中に埋没していた、自然の固定的な部分の歴史を、進化の第2段階以後では、環境条件としてはっきりと意識し、色々な環境条件の下での法則を考える。進化の第3段階は、yを固定的と見るのをやめてyもxと同様に可変的だと考えることによって訪れる。yも可変的という事は、(x,y)によって表される自然全体の歴史が可変的という事だ。このような見方をとる動機は、自然全体の歴史を可変的な部分と固定的な部分に分けることが人間の恣意による、という認識だ。進化の第3段階以前においては、法則はxに対する方程式だったが、第3段階以後では法則は(x,y)に対する方程式でなければならない。第2段階以後第3段階
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