【SEOテキスト】宇田雄一「古典物理学」【3】h⇒[(D内に全く質点が実在しない)and h3(f(N3);S,U)]【4】∀i∈D'×(4∪N05);e6(i;f(N4,n),f(N5),0)=0【5】∀i∈D'×N03;e7(i;f(N5),f(N4,n),0)=0,T8とほぼ同じ事を、異なる基礎未定義語を使って書き表したのが、T9だと考えてよい。【3】の⇒は、§2-1-6の原因の定義の【3】におけるものと同じで、§1-1-2におけるものとは異なる。T9(I,J,σ)の基礎未定義語は、以下のごとくだ。固有名詞:「I」「J」「σ」普通名詞:「時空」「Mの時空点」「長さ」「質点」「質量」「電荷」「標準系」「Pの空」「Pの電磁場の値」(Mは任意の時空、PはMの任意の時空点だとする)述語:「(線分が)連続だ」「実在する」「帯びている」「可能だ」T8では時空が時空点から定義されるのに対して、T9では時空は基礎未定義語になっている。さらに、T8と違ってT9では、時空という語は時空点全体の集合という以上の意味を持っている。T9では、時空点全体の集合を時空間と呼ぶことにしておいた。T9での時空という語の用いられ方は、質点という語の用いられ方に近い。Pを質点とするとき、「Pの質量」とか「Pの電荷」という語が用いられるが、これに良く似たものとして、Mを時空とし、lをMの時空間の任意の部分集合内の任意の線分とするとき、「Mの時空点」「lの長さ」という語が、T9では用いられる。質量・電荷が質点の特徴を表すのと同様に、これらは時空の特徴を表す。だから、第2章で質点の同一性の問題が生じたのと同じようにして、時空の同一性の問題も生じるのではないか。T8と違ってT9では、電磁場の値という語は単独では用いられない。電磁場の値という文字列は必ず、∃P:時空点;「Pの」のという文字列と一緒に、「Pの電磁場の値」という形で普通名詞として用いられる。そのため「帯びている」という語が必要になった。無数の時空点に対応して、この形の普通名詞が無数にある。P,Qが異なる時空点であり、p,qがそれぞれP,Qの電磁場の値であるとき、pとqが等しいか否かを論じることは出来ない。この場合、質量という語と電荷という語が全く違う意味を持つの
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