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p343 宇田雄一「古典物理学」
このページの上端へ行く ホーム 前のページ 次のページ 宇田雄一について
【SEOテキスト】宇田雄一「古典物理学」から見ればプラットホームが動いて見えるので、プラットホームから見るのか電車から見るのか言わずに、どちらが動いていてどちらが静止しているかと問われても、答えようがない」という言い方は、どう見ても詭弁だ。電車が動いていてプラットホームが静止しているに決まっているではないか。S,S'を二つの静止した立方格子系とすると、Sの全ての時計分子はS'で計って静止している。だから、異なる静止した立方格子系で計っても、静止や同位置の判定結果は変わらない。「〜で計って」を付けず、単に「同位置」とか「静止」とだけ言ったときには、もちろん、静止した立方格子系で計っての同位置や静止のことを言っているのだ。相対君:静止した立方格子系など存在しない。もし、そんなものがあるとすれば、どの立方格子系が静止した立方格子系なのか分からないにしても、他の天体と地球の位置関係の経時的変化の様子から判断して少なくとも、その立方格子系で計れば、地球は静止していない(地動説)だろう。それにも関わらず、「プラットホームが静止している」という言い方をしても何の不都合も起こらぬことは、同位置であるかないかを判断する基準として、どの立方格子系が適しているかが、その都度変わってくることの現れである。だから、「〜で計って」を付けて、立方格子系ごとに別々の判定基準を考える必要が出てくる。正確には地球の自転と公転の影響で、「(地表の定まった経度と定まった緯度を持つ全ての点が、Sで計って静止している)and(Sは次節§4-5-3の物理的条件を満たす)」という条件を満たす時空座標系Sは存在しない。だから、何の不都合もないとは言えぬ。それはともかくとして、普段は、あなただって地球を基準にした静止や同位置を本当の静止や同位置だと思っているはずだ。「プラットホームが静止している」という言い方はその現れだし、例えば、まず一台の自動車が一本の電柱にぶつかり、6ヶ月後にもう一台の自動車が同じ電柱にぶつかった場合、あなたは、それら二つの交通事故が「同じ位置で起こった」と言うだろう。したがって、あなたは地動説を否定しているか、同位置や静止を計るのに何を基準にしても良い(同位置や静止の相対性)と考えているかのどちらかだと言うことになる。
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