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p277 宇田雄一「古典物理学」
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【SEOテキスト】宇田雄一「古典物理学」3-1-9相対性原理,自然全体の歴史を言い表す二つの文を比較したとき、それらによって言い表される歴史において、自然の部分相互間の相対的関係が等しいならば、たとえ二つの文の文句が異なっていても、その二つの文が言い表す歴史は同一の歴史だと考えるのが相対性原理だ。すなわち、f≠gであっても、M(f)における自然の部分相互間の相対的関係と、M(g)における自然の部分相互間の相対的関係が等しいならば、M(f)とM(g)は同一の歴史を表すと考えるのだ。したがって、相対性原理を認めるとMは一対一写像でなくなる。もし、写像V∈F(F)について、∀f∈F;[M(f)とM(V(f))が同一の歴史を表す]ならば、LV=Lが成り立つはずだから、相対性原理は対称性を説明し得る。二つの理論T,Tの座標系MT,MTが物理的に同等であり、かつMT(f)=MT(g)ならば、MT(f)における自然の部分相互間の相対的関係と、MT(g)における自然の部分相互間の相対的関係は等しいと言えそうだ。MTとMTが物理的に同等とは、LT=LTという事だ。この考え方を使って相対的関係という語の曖昧さを解消することが出来る。M(f)における自然の部分相互間の相対的関係と、M(g)における自然の部分相互間の相対的関係が等しいとは、∃V∈F(F);(LV=L)and[g=V(f)]が成り立つことだとすればよい。しかし、このようにして特定の理論から相対的関係という語を定義できることよりも、まず哲学的見地から相対的関係という語の意味を定めれば、それを、正しい理論を探り当てるための道具として使用できる点を私は強調したい。相対的関係という語の意味を上手く選べば、古典論は相対性原理に反するが量子論は相対性原理に抵触しない、と言えるようになるのではないかと私は思う。そのようなことが出来れば、量子論の解釈や形式の発展にとって、大きな寄与となろう。例えば、歴史の座標を観測主体と観測対象の相対的関係と見なせないか。
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