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p334 宇田雄一「古典物理学」
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【SEOテキスト】宇田雄一「古典物理学」4-5-1時計分子気体描像,時空座標系に対する具体的なイメージを持つために、無数の無限に小さい時計の集団を考えよう。全宇宙に空気が充満しており、空気の一つ一つの分子が時計になったような感じだ。ただし、空気の場合と違って時計分子は隙間なく詰まっており、互いに非常に近くにある二つの時計分子は、ほとんど同じ向きにほとんど同じ速さで運動しているものとする。速さはゼロであっても良い。空気の場合は分子と分子の間に隙間があるし、二つの分子が非常に近くを反対向きにすれ違う事もある。だから、この点においては時計分子気体は気体よりも液体に似ている。希薄な感じを出すために時計分子気体という言葉を用いることにする。時空座標系は写像だから、時計分子は物質の身体を持たない。空気は物体のあるところには浸透しないが、時計分子気体は物体に押しのけられることはない。物質の身体を持たないから、こう考えることが出来る。あくまで、時計分子は便宜的に頭の中で考えるだけのものだ。さて、時計分子には番号が付いている。番号と言っても自然数ではなく、R(3)の元を番号として用いる。非常に近くにある時計分子の番号は非常に近い値を持たなければいけない。また、非常に近くにある時計分子の時計としての指示値は、非常に近くなければいけない。しかし、これらの条件を満たしておりさえすれば、時計分子の運動と時計の進み具合と番号の付け方は全く任意だ。時計分子の時計としての指示値を時計値と呼ぶことにする。この時計分子気体を使って各時空点の座標を求めるには、次のようにすればよい。時空点Pで電子と陽電子の衝突という事件が起こったものとしよう。Pの座標を求めるには、電子と陽電子の衝突の瞬間にちょうど衝突地点を通過する時計分子を捜し出せばよい。時計分子は、実在ではなく時空座標系を理解するためのフィクションだから、電子と陽電子の衝突に何らの影響も与えない。この時計分子の番号をx∈R(3)とし、衝突点通過時の時計としての指示値をt∈Rとし、Pの座標をξ∈R(4)とすると、次式よりξを求めることが出来る。ξ(1)=x(1),ξ(2)=x(2),ξ(3)=x(3),ξ(4)=t
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